今週の重要ニュースは、2026年1月23日に「特定技能」と「育成就労」に関する分野別運用方針等が閣議決定された件です。
今回のポイントを一言でいうと、「受入れ見込数=上限(枠)として運用する」ことが、より明確に運用ルールとして固まった点になります。
受入れ企業・監理団体・登録支援機関としては、まず「自分たちの分野に、どれだけの枠があるのか」を押さえておくのが安全です。
受入れ見込数は「上限(枠)」として運用される
今回示された受入れ見込数は、原則として5年ごとに設定され、外国人受入れの上限(枠)として運用することが明記されています。
今回の総枠(2028年度末=令和11年3月末までのイメージ)は次のとおりです。
- 特定技能:805,700人
- 育成就労:426,200人
- 合計:1,231,900人
実務的には、採用計画や現地の紹介ルートを作る際に、枠の状況(残り枠・伸び方)を意識して動く必要が出てきます。
特定技能は19分野/育成就労は17分野(まず分野の整理が必須)
分野の整理も今回の重要ポイントです。
- 特定技能(特定産業分野):19分野
- 育成就労(育成就労産業分野):17分野
また資料上は、「自動車運送業」「航空」は特定技能のみ(育成就労側にはない)という整理になっています。
採用設計や将来の移行(育成就労→特定技能)を考えるときに影響が出やすいので、最初に確認しておくのがおすすめです。
新しく追加された分野(今回のアップデート)
今回、新分野として次の3つが追加されています。
- 資源循環
- 物流倉庫
- リネンサプライ
分野別“上限内訳”のイメージ(どこが大きい?)
分野別の受入れ見込数(=上限)が一覧で出ています。ここではボリュームが大きいところを中心に、ざっくりイメージを掴みましょう。
特定技能(合計 805,700人)で特に大きい分野
- 工業製品製造業:199,500人
- 飲食料品製造業:133,500人
- 介護:126,900人
- 建設:76,000人
- 農業:73,300人
育成就労(合計 426,200人)で特に大きい分野
- 建設:123,500人
- 工業製品製造業:119,700人
- 飲食料品製造業:61,400人
- 介護:33,800人
- 農業:26,300人
「枠が大きい=無限に受け入れできる」ではなく、あくまで上限枠の中で運用されます。採用が集中しやすい分野ほど、将来的に“枠の取り合い”が起きる可能性もあるため、早めに情報を押さえておくと安心です。
実務でまず何をすればいい?(受入れ側チェックリスト)
運用要領などの詳細が今後出てくる前提でも、受入れ側として先に固められることはあります。
1)自社の「分野」を定義し直す
- 自社の業務がどの分野に該当するか(複数にまたがる場合は要整理)
- 特定技能と育成就労で、分野の扱いが同じか/違うかを確認
2)分野別の「上限数」を押さえる
- 自社分野の上限が大きいのか、小さいのか
- 採用計画(人数・時期)を枠前提で組む
3)採用ルートを複線化しておく
- 採用チャネルを1本にせず、複数ルート(国内採用・海外採用・紹介・学校等)を準備
- 枠が詰まったときに備え、採用時期をずらせる設計も検討
まとめ:いま一番大事なのは「枠前提」で計画を組むこと
今回の閣議決定で、受入れ見込数が「上限(枠)として運用される」ことが、より明確になりました。
上限は今後の状況で見直しが入り得るとはいえ、現場の実務としては「枠に収まる前提で動く」のがいちばん堅いです。
まずは、①分野の定義確認 → ②分野別上限の把握 → ③運用要領・Q&A等の追加公表を待って微調整、の順で押さえていくと迷いが減ります。
