【2026年最新版】特定技能外食業とは?雇用の全手順と注意点

外食業界で「特定技能の外国人を雇いたい」「試験やビザ要件が複雑で不安」と感じている飲食店・外食企業の採用担当者、店長、経営者の方に向けて、制度の全体像から雇用までの手順、受入れ後の義務、よくある失敗までを2026年時点の実務目線で整理した記事です。

特定技能「外食業」は、調理だけでなく接客や衛生管理、店舗運営に関わる業務まで幅広く任せられる一方、分野外業務の禁止や支援義務、協議会手続きなど守るべきルールも多い制度です。

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この記事を読めば、企業側・外国人側それぞれの要件、試験対策、求人〜採用〜在留資格申請の流れ、受入れ後の運用ポイントが一通りわかり、最短で「適法に・定着する雇用」へ進めます。

目次

特定技能外食業(外食業分野)とは?制度の概要と人手不足の背景

特定技能「外食業分野」は、在留資格「特定技能」を持つ外国人が、日本の外食産業で就労できる制度枠です。対象となるのは、飲食物の調理、接客、店舗管理(衛生管理や発注・在庫管理など)に関わる業務で、いわゆる飲食店の現場オペレーションを担える人材として受け入れられます。

技能実習と違い「労働力としての就労」が制度目的に含まれるため、即戦力としてフルタイム雇用しやすい点が特徴です。一方で、誰でも・どの店でも自由に雇えるわけではなく、企業側には支援体制や法令遵守、協議会手続きなどの義務があり、外国人側にも日本語・技能試験等の要件があります。

案内人
制度を正しく理解し、採用前に要件を満たしているかを点検することが、採用後のトラブル(不許可、指導、離職)を防ぐ近道です。

特定技能制度で「外食業」が対象になった理由(外食産業の人手不足)

外食業が特定技能の対象になった最大の理由は、慢性的な人手不足が構造的に解消しにくい産業であるためです。外食は営業時間が長く、繁閑差が大きく、接客品質や衛生水準も求められる一方、国内の労働供給(若年層・学生アルバイト等)が減少し、採用コストが上がり続けています。

さらに、インバウンド回復やデリバリー・テイクアウトの定着で、現場の業務量は増えやすい傾向があります。こうした背景から、一定の日本語力と外食現場の基礎技能を持つ外国人材を、適法に・継続的に受け入れる枠組みとして「外食業分野」が整備されました。

制度の狙いは単なる人数確保ではなく、試験等で能力を担保しつつ、支援を通じて定着を促し、現場のサービス品質を維持することにあります。

特定技能1号・2号の違い(在留資格・就労・業務範囲)

特定技能には1号と2号があり、外食業でまず対象になるのは主に「特定技能1号」です。1号は、一定の技能水準と日本語能力を満たした人が、現場の定型業務を中心に担う在留資格で、受入れ企業には支援(生活オリエンテーション、相談対応等)の義務が発生します。

2号は、より熟練した技能を前提に、長期就労に近い形で働ける枠で、分野によっては家族帯同の可否など取り扱いが異なります。外食業分野でも2号の整備が進み、キャリアアップの道筋として注目されていますが、実務では「まず1号で適法に受入れ、育成・定着させ、要件を満たせば2号へ」という設計が現実的です。

制度運用は改正・運用変更が起こり得るため、最新の要件は出入国在留管理庁・所管省庁・試験実施機関(OTAFF等)の公表情報で確認する姿勢が重要です。

項目 特定技能1号 特定技能2号
求められる水準 相当程度の知識・経験(試験等で確認) 熟練した技能(より高度な試験等)
企業の支援義務 原則あり(自社または登録支援機関) 分野・運用により扱いが異なる(要確認)
位置づけ 即戦力として現場に入る入口 長期就労・中核人材化のステップ

外食業で従事できる業務:調理・接客・衛生管理・店舗運営と注意点

外食業分野で従事できる業務は、現場の中核である「調理」「接客」「衛生管理」「店舗運営に関わる業務」が中心です。たとえば、仕込み、加熱調理、盛り付け、洗浄、ホールでの案内・配膳・会計、衛生手順の実施、在庫・発注補助、簡易な店舗管理業務などが想定されます。

注意点は、何でも任せられるわけではなく、分野外の業務に恒常的に従事させることは不適切と判断され得る点です。また、外食業分野では風俗営業法上の「接待」に該当する行為をさせないことが明確に求められています。

採用前に、店舗の業態・提供形態・業務内容が外食業分野の範囲に収まるかを整理し、雇用契約書・職務内容にも具体的に落とし込むことが、監査・調査時の説明力になります。

  • 従事可能:調理(仕込み・加熱・盛付)、接客(案内・配膳・会計)、衛生管理(清掃・温度管理・手洗い手順)、店舗運営補助(在庫・発注補助等)
  • 注意:分野外作業の常態化はNG(例:外食と無関係な倉庫専従など)
  • 厳禁:風俗営業法上の「接待」に該当する行為をさせない

特定技能 外食業の雇用要件:企業・飲食店が満たす条件と義務

特定技能外食業の雇用では、外国人本人の試験合格だけでなく、受入れ企業(特定技能所属機関)が満たすべき要件と義務が多岐にわたります。特に重要なのは、雇用契約の適正さ(賃金・労働時間・業務内容)、法令遵守(労基・社保・入管法等)、そして支援の実施体制です。

これらは在留資格申請の審査で確認されるだけでなく、受入れ後も報告・届出や指導の対象になり得ます。「採用できたら終わり」ではなく、採用前から運用まで一貫して整備することで、離職や不許可、行政指導のリスクを下げられます。

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ここでは、飲食店が実務でつまずきやすいポイントを中心に整理します。

受入れ企業の要件(雇用契約・賃金水準・労働条件・就労管理)

受入れ企業は、特定技能外国人と結ぶ雇用契約が適正であることを示す必要があります。基本はフルタイムの直接雇用が前提で、賃金は「同等の業務に従事する日本人と同等以上」が求められます。

ここでいう同等以上は、最低賃金を上回っていれば良いという意味ではなく、職務内容・経験・責任に照らして合理的な水準であることが重要です。また、労働時間、休日、残業、深夜労働、割増賃金、休憩、年次有給休暇など、労基法に沿った運用が必須です。就労管理の面では、在留カードの確認、資格外活動の有無、業務内容の逸脱防止、勤怠・給与台帳の整備など、後から説明できる記録管理が実務の要になります。

支援計画の作成と登録支援機関の活用(支援の内容・義務)

特定技能1号では、受入れ企業に「支援計画」の作成・実施が求められます。支援は、入社後の生活基盤づくりと職場定着を目的としており、たとえば住居確保の補助、生活オリエンテーション、行政手続きの案内、相談対応、日本語学習機会の提供などが含まれます。

自社で支援体制を整えることも可能ですが、飲食店では人員・多言語対応の負担が大きくなりやすいため、登録支援機関へ委託するケースが一般的です。ただし、委託すれば企業側が完全に免責されるわけではなく、支援が実施されているかの管理・連携は必要です。

支援の未実施や記録不足は、更新時の不利や指導につながり得るため、支援内容を「やったかどうか」ではなく「証跡を残せるか」まで設計しておくことが重要です。

外食業協議会への加入・基金などの手続き(協議会・加入・注意)

外食業分野では、所管省庁・業界団体が関与する協議会への加入や、分野特有の手続きが求められることがあります。目的は、受入れ状況の把握、適正受入れの徹底、情報共有、制度運用の改善などで、加入や届出が在留資格申請・受入れ継続の前提になる場面もあります。

また、分野によっては基金拠出等の仕組みが設けられることがあり、費用負担や手続き期限を見落とすと、申請の遅延や不備につながります。実務では「いつ、どこに、何を提出するか」が担当者の属人化で抜けやすいため、採用フローのチェックリストに協議会・分野手続きを組み込み、更新時も含めて管理するのが安全です。


外国人側の要件:技能・日本語レベル(JLPT/N4・JFT)と必要書類

特定技能外食業で働く外国人側には、原則として「日本語能力」と「外食業の技能」を客観的に示す要件があります。多くのケースでは、日本語はJLPT N4相当またはJFT-Basic等、技能は外食業技能測定試験の合格で確認します。

ただし、技能実習からの移行など、試験免除や代替要件が認められる場合もあり、本人の経歴によって必要書類が変わります。

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企業側は、面接の印象だけで判断せず、合格証明や在留資格・学歴等の書類で要件を満たしているかを確認することが重要です。ここでは、試験の違いと、書類準備でつまずきやすい点を整理します。

日本語能力試験(JLPT)N4相当とJFTの違い・合格基準・難易度

日本語要件としてよく使われるのが、JLPT(日本語能力試験)のN4相当、またはJFT-Basic(国際交流基金日本語基礎テスト)です。JLPTは年に複数回の定期試験で、合否判定が明確で知名度が高い一方、受験機会が限られる地域もあります。

JFT-Basicは比較的受験機会が多い傾向があり、特定技能の日本語要件として利用される代表的なテストです。難易度は受験者の得意分野で体感が変わりますが、外食現場では「敬語の完璧さ」よりも、指示理解、衛生ルールの理解、接客の定型表現、トラブル時の報告連絡ができるかが重要です。

技能測定試験(外食業技能測定)の対象者・受験資格・必要な明書/認定証

外食業分野の技能要件は、原則として「外食業技能測定試験」の合格で確認します。この試験は、外食現場で必要な衛生、調理、接客、店舗運営の基礎知識・判断を測る目的で実施され、国内・国外での試験情報はOTAFF(一般社団法人外国人食品産業技能評価機構)等が公表しています。

企業側の実務としては、合格証明(合格証・認定証等)の原本確認、氏名表記(ローマ字・漢字)や生年月日、パスポート番号との突合が重要です。書類の不一致は在留資格申請で補正対象になりやすく、採用スケジュールが崩れる原因になるため、内定前に「証明書の表記ゆれ」を必ず点検してください。

国内在留(留学生等)からの移行/海外から来日:条件と流れ

特定技能外食業の採用ルートは大きく「国内在留者(留学生・他資格)からの移行」と「海外からの呼び寄せ」に分かれます。国内在留者の場合、すでに日本で生活しているため住居・銀行口座等の立ち上げ負担が小さく、面接やトライアル就労(適法範囲で)もしやすい点がメリットです。

海外から来日する場合は、試験合格や書類準備に加え、在留資格認定証明書(COE)交付→査証(ビザ)→入国という流れになり、渡航・入社時期が読みにくいことがあります。

どちらのルートでも、雇用契約・支援計画・受入れ体制が整っていないと申請が進まないため、採用決定前に「申請に必要な社内書類が揃うか」を逆算して準備することが成功の鍵です。


外食業技能測定試験の全体像:試験科目・問題傾向・合格率

外食業技能測定試験は、特定技能外食業で働くための技能要件を満たす代表的な手段で、現場で必要な基礎知識を幅広く問われます。「調理ができる」だけではなく、食中毒予防やアレルゲン対応、清掃・消毒、接客の基本、クレーム時の初動など、外食の品質と安全を守る観点が重視されます。そのため、調理経験者でも衛生・法令・用語の理解が弱いと落ちることがあります。

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企業側は、合格者を採用するだけでなく、入社後の教育設計(衛生・接客の標準化)まで見据えると定着率が上がります。ここでは科目、形式、落ちる原因を実務目線で整理します。

試験科目と出題範囲(学科・実技/作業・衛生・接客・調理)

試験科目は、外食現場の基本に直結する領域から出題されます。中心となるのは衛生管理で、手洗い、交差汚染の防止、加熱・冷却の温度管理、清掃・消毒、体調不良時の対応などが頻出です。

調理分野では、下処理、加熱、盛り付け、器具の扱い、作業手順の理解が問われ、接客分野では、あいさつ、案内、注文確認、提供、会計、クレーム初動などの基本動作が問われます。店舗運営に関わる範囲として、在庫・発注の考え方、食品表示やアレルギー配慮、廃棄ロスの考え方などが出題されることもあります。

試験問題の形式(マークシート/テスト)と頻出テーマの対策

外食業技能測定試験は、知識を問うテスト形式(選択式等)で実施されることが多く、文章理解と用語理解が合否に直結します。頻出テーマは衛生が中心で、特に「やってはいけない行為」を問う問題(例:生肉を触った手で他の食材に触れる等)が出やすい傾向があります。

対策としては、店舗の衛生マニュアルやHACCPの考え方を、現場の動作と結びつけて覚えるのが効果的です。接客は定型表現の暗記だけでなく、状況判断(混雑時の案内、提供遅れの説明、アレルギー申告時の確認)を日本語で理解できるかがポイントになります。

合格率の目安と落ちる原因:基礎知識・日本語の壁・学習時間

合格率は回次・会場・受験者層で変動するため一概には言えませんが、落ちる人の原因はある程度パターン化しています。代表的なのは、衛生の基礎が弱い、用語の意味を日本語で理解できていない、問題文の読み違い、そして学習時間不足です。

外食経験があっても、国によって衛生基準や手順が異なるため、日本のルール(手袋の使い方、温度管理、体調不良時の報告など)を前提に学び直す必要があります。また、接客問題では敬語そのものよりも「指示・注意・禁止」を正確に理解できるかが重要で、ここが弱いと失点しやすいです。


試験日程・申込方法:マイページ登録から受験当日までのステップ

試験の申込は、受験者本人が行うケースもあれば、支援機関や紹介会社がサポートするケースもあります。いずれにしても、申込サイトでのマイページ登録、本人情報の入力、会場・日程の選択、受験料の支払い、案内メールの確認といった手順が必要です。

ここで多いトラブルは、氏名表記の不一致、パスポート番号の入力ミス、メール未着、支払い期限切れです。採用側は「受験できるはず」と思い込まず、受験票・案内メール・本人確認書類の整合を早めに確認し、受験当日の持ち物までチェックしておくと、採用計画の遅延を防げます。

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以下は一般的な流れとして理解し、必ず最新の公式案内で最終確認してください。

最新の試験日程(日程・会場・オンライン実施の有無)

外食業技能測定試験の日程・会場は、年度・回次ごとに公表され、国内外で実施されることがあります。会場型が基本ですが、実施方式(オンラインの有無等)は運用変更があり得るため、必ず試験実施機関(OTAFF等)の最新情報を確認してください。

企業側の実務では、採用したい時期から逆算して「受験→合格→在留資格申請→許可→入社」までのリードタイムを見積もることが重要です。特に海外在住者の場合、試験日程だけでなく、COE審査期間、査証発給、渡航準備が加わるため、余裕を持った採用計画が必要になります。

申込の流れ:とうろく(登録)→マイページ→申込→案内メール確認

申込は概ね、アカウント登録(マイページ作成)→本人情報登録→試験回の選択→申込→支払い→案内メール・受験票確認という流れです。ここで重要なのは、本人情報をパスポート表記に合わせること、メールアドレスを確実に受信できる状態にすること、支払い期限を守ることです。

また、受験者が複数いる場合、店舗側がExcel等で進捗管理しないと、誰がどこで止まっているか分からなくなりがちです。登録支援機関や紹介会社に任せる場合でも、企業側は「申込完了の証跡」を共有してもらい、採用スケジュールに反映させましょう。

受験当日の持ち物・注意:本人確認、時間、禁止事項、トラブル対応

受験当日は、本人確認が最重要です。パスポートや在留カードなど、指定された本人確認書類が不足すると受験できない可能性があります。また、開始時刻に遅れると入室不可となる場合があるため、会場までの移動時間は余裕を持って計画してください。

禁止事項は厳格に扱われ、違反すると失格や受験資格への影響が出ることがあります。企業側ができることは、受験前日に持ち物チェックリストを送る、会場までのルートを案内するなど、基本の徹底です。


学習方法とおすすめ資料:テキスト・PDF/pdf・過去問題の集め方

外食業技能測定試験の対策は、闇雲に問題を解くよりも、公式情報を軸に「基礎理解→分野別→模擬問題→弱点補強」の順で進める方が最短です。特に衛生は、用語暗記だけでは点が伸びにくく、作業手順と理由をセットで理解する必要があります。

また、ネット上には「過去問PDF」などの情報が出回りますが、出所不明の資料は誤りや古い運用が混ざるリスクがあります。企業側としても、誤情報で学習させて不合格が続くと採用計画が崩れるため、参照元が明確な教材に絞ることが重要です。

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ここでは、公式テキストの使い方と、PDF入手時の注意、効率的な学習計画の立て方を解説します。

公式テキストの使い方:基礎→分野別→模擬問題で学習を最短化

公式テキストや公式の学習範囲が提示されている場合は、それを最優先に使うのが安全です。学習の順番は、まず全体の基礎(衛生の原則、接客の基本、調理の安全)を通読し、次に分野別に要点を整理し、最後に模擬問題で得点力を上げる流れが効率的です。

外食業は「現場の当たり前」が試験で問われるため、テキストを読んだら、実際の作業に当てはめて説明できるかを確認すると定着します。企業が内定者に学習支援するなら、店舗の衛生ルールを日本語で配布し、テキスト内容とリンクさせると効果が高いです。

試験問題PDF/pdfの入手先・参照元の確認(偽情報の注意点)

「過去問題PDF」「予想問題pdf」といった資料は魅力的に見えますが、出所不明のものは注意が必要です。古い制度に基づく内容だったり、誤訳・誤答が含まれていたりする可能性もあります。

学習者が誤情報を信じると、衛生や法令の理解がズレたまま現場に入ることになり、試験不合格だけでなく、入社後の事故リスクにもつながります。安全な入手先としては、試験実施機関(OTAFF等)や所管省庁、登録支援機関が提供する公式・準公式の教材を優先してください。

効率的な対策:学習計画(計画書)・弱点分析・レベル別勉強法

効率的に合格を狙うには、学習計画を「いつまでに、何を、どのレベルで」やるかに落とし込むことが重要です。おすすめは、最初に模擬問題で現状把握をし、弱点(衛生用語、読解、接客表現など)を特定してから、重点配分を変える方法です。

日本語が弱い人は、まず問題文の頻出語彙(禁止、必要、適切、不適切など)を固めるだけで得点が伸びやすいです。企業側は、学習計画書をテンプレ化し、週1回の確認を行うだけでも、受験の成功率が大きく改善します。


雇用の全手順:求人募集〜面接〜採用〜在留資格(ビザ)申請の流れ

Businessman adult portrait occupation concept

特定技能外食業の雇用は、一般採用と同じく求人→面接→内定の流れを踏みますが、決定的に違うのは「在留資格手続き」と「支援・分野手続き」がセットで動く点です。

採用が決まっても、在留資格の許可が出るまで就労開始できない(または制限がある)ため、入社日を確定しすぎると現場が混乱します。また、求人票の書き方が曖昧だと、分野外業務の疑いが出たり、賃金同等要件の説明が弱くなったりして、申請で補正が発生しやすくなります。

案内人
ここでは、求人作成、面接、在留資格申請の実務ポイントを、飲食店がそのまま使える形で整理します。

求人募集の作り方:仕事/業務内容・条件・必要要件の書き方(外食/飲食店)

求人募集では、外食業分野の業務範囲に沿って、仕事内容を具体的に書くことが重要です。調理、接客、衛生など、実際に従事させる業務を列挙しましょう。賃金は日本人同等以上の説明が必要になるため、同職種の日本人の賃金レンジを整理しておくと説得力が増します。

また、必要要件として、技能測定試験合格、日本語要件、在留資格手続きに協力できることを明記すると、応募の質が上がります。採用後のミスマッチを防ぐため、シフトやまかない、寮の有無なども正直に書くのが定着の近道です。

面接で確認すべきポイント:日本語・接客・就労意思・トラブル予防

面接では、資格要件の確認に加えて、現場で起こりやすいトラブルを未然に防ぐ質問設計が重要です。日本語は、自己紹介の流暢さよりも、指示理解と報連相ができるかを確認します。たとえば「アレルギー申告があったらどうするか」など、典型場面でロールプレイをすると実力が見えます。

就労意思については、勤務地やシフト、宗教上の配慮をすり合わせ、入社後に揉めないよう合意形成しておきます。また、過去の在留歴や違反歴がないかなど、申請リスクに関わる点も丁寧に確認しましょう。

在留資格申請の方法:必要書類、申請先(出入国在留管理庁)、審査の注意

採用が決まったら、在留資格の申請を行います。申請先は出入国在留管理庁(入管)です。必要書類は、本人側と企業側に分かれ、漏れがあると補正で時間が延びます。

審査で見られるのは、要件充足だけでなく、業務内容が外食業分野に適合しているか、賃金が同等以上か、支援体制が実効的かなどです。実務では、書類の整合(氏名表記、住所、日付、署名)を徹底し、入社日を「許可後に確定」とする運用が安全です。


受入れ後に企業がやること:支援・実施体制・法令遵守と注意点

特定技能外食業は、受け入れた後の運用が成否を分けます。入社直後は、生活面の不安(住居、手続き、医療)と、職場面の不安(日本語、ルール、評価)が同時に発生しやすく、ここで支援が弱いと早期離職につながります。

また、支援の実施や雇用管理は、更新・届出・調査の場面で確認されるため、やっていても記録がなければ評価されにくいのが実務の現実です。飲食店は多忙で属人化しやすいので、支援・勤怠給与・教育を「仕組み化」しておくことが重要です。

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ここでは、受入れ後に必ず押さえるべき支援、雇用管理、業務設計のコツを解説します。

支援の実施:生活オリエンテーション、住居、相談、国際交流の機会

支援の基本は、生活の立ち上げと孤立防止です。生活オリエンテーションでは、交通ルール、ゴミ出し、緊急時の連絡、医療機関の利用などを、本人が理解できる言語で説明します。住居については、初期費用や退去ルールなど、トラブルが起きやすい点を事前に整理して支援します。

相談体制は、定期面談(例:入社1週、1か月、3か月)を設定し、記録を残すと効果的です。歓迎会や地域イベント案内など、無理のない範囲で交流の機会を設けると定着率が上がります。

雇用管理の実務:勤怠・給与・社会保険・加入・ハラスメント防止

雇用管理では、勤怠と給与の透明性が最重要です。労働時間を正確に記録し、残業・深夜・休日の割増賃金を適正に支払います。社会保険・労働保険の加入要件を満たす場合は適切に加入し、本人にも控除内容を説明できるようにしておきましょう。

また、外食現場は指導が強くなりやすい環境でもあるため、ハラスメント防止のルールを明文化し、周知することが重要です。注意・指導は「何がダメで、次にどうするか」を短い日本語と図解で伝えると効果的です。

業務設計のコツ:店舗/ホテル/デリバリー等での作業分担と教育

特定技能人材を定着させるには、業務設計が欠かせません。最初から全工程を任せると失敗しやすいため、工程を分解して段階的に任せるのが基本です。たとえば、最初の1か月は洗浄や仕込み補助、次に加熱調理や会計、というようにステップを作ります。

教育はOJTだけに頼らず、写真付き手順書や衛生チェックリストを用意すると、教える側の負担も減ります。評価基準を見える化すると、本人のモチベーションにもつながります。


よくある失敗事例とチェックリスト:特定技能外食での注意

特定技能外食業の失敗は、制度理解不足というより「忙しさの中での手続き漏れ」「現場任せによる逸脱」「記録が残っていない」から起こることが多いです。

特に、分野外業務の常態化、支援の未実施、協議会手続き漏れは、指導・更新不利・最悪の場合は受入れ停止リスクにつながります。また、技能実習からの移行はスムーズに見えて、期限や要件の勘違いで申請が間に合わないケースがあります。

案内人
ここでは、よくある失敗を具体化し、採用前後で使えるチェック観点を整理します。社内で共有し、担当者が変わっても同じ品質で運用できる状態を作りましょう。

不適切な業務従事(分野外作業)・契約違反を防ぐチェック項目

最も多いリスクの一つが、分野外作業や契約と異なる働かせ方です。たとえば、外食店舗で採用したのに、実態は倉庫作業が中心、あるいは契約にない長時間労働が常態化する、といったケースは危険です。

防止策は、雇用契約書に業務内容を具体的に書き、現場にも「やってよい業務・ダメな業務」を共有することです。監査や調査では、実態を示す記録が重要になるため、記録を残すことが最大の防御になります。

  • 契約書:業務内容を具体化する
  • 現場共有:禁止ラインを明確にする
  • 勤怠:記録と支払いを一致させる
  • 証跡:シフトや教育記録を保管する

支援の未実施・記録不足・協議会手続き漏れ(登録・資料保管)

支援は「やったつもり」になりやすく、記録がないことで未実施扱いになるのが典型的な失敗です。定期面談を実施していない、といった状態は更新時に弱点になります。また、協議会手続きは担当者が変わると抜けやすい領域です。

対策として、支援の実施記録テンプレを用意し、クラウド等で一元管理すると運用が安定します。手続きの期限管理を仕組み化し、「書類は揃っているのに、記録がない」状態を作らないことが重要です。

技能実習からの移行で起こりがちな落とし穴(条件・手続き・期限)

技能実習から特定技能外食業へ移行するケースは多い一方で、落とし穴もあります。まず、移行要件は個別に確認が必要で、「実習をしていたから必ず移行できる」とは限りません。

次に、在留期限と申請タイミングです。繁忙期に後回しにして期限が迫ると、申請が間に合わないリスクがあります。移行を成功させるには、本人の在留期限を起点に逆算し、工程表で管理することが重要です。


【実務・経営者向け】特定技能「外食業」運用のFAQ(プロフェッショナル版)

案内人
経営層や現場責任者が抱く「建前ではない、運用の本音とリスク」に切り込んだ全10問のQ&Aです。トラブル時の法的リスクやコスト構造など、意思決定に必要な判断材料をまとめています。
Q1:採用コストとランニングコストの「相場」と「削減方法」は?
A:【初期費用】紹介料(年収の20〜30%)+申請行政書士費用(10〜15万円)が一般的です。
【月額費用】登録支援機関への委託料は1名あたり月2〜3万円が相場です。
【削減の視点】自社で支援を行えば月額委託料はゼロになりますが、専門スタッフ(支援責任者・担当者)の配置と定期報告義務が発生します。5名以下の受入れなら委託が安全ですが、10名以上を見込むなら自社支援体制(内製化)を構築し、コストメリットを出す企業が2026年現在は増えています。
Q2:「日本人と同等以上の報酬」は、具体的にどう証明すればよいですか?
A:単に最低賃金を超えていれば良いわけではありません。「同じ職務・責任・経験年数の日本人従業員」と比較されます。賃金台帳や給与規定を比較資料として説明できる状態が必要です。
例えば、「未経験の日本人アルバイト」と「未経験の特定技能」が同じ時給ならOKですが、経験者として採用した特定技能人材を、未経験日本人より安く設定すると不許可・指導のリスクが高まります。
Q3:留学生アルバイトからの登用時、卒業からビザ切り替えまでの「空白期間」はどう働かせればいいですか?
A:卒業後、留学ビザは原則無効となりますが、特定技能への変更申請を受理されていれば「特定活動(特定技能移行準備)」への変更により、就労継続が可能な場合があります。
ただし、申請タイミングを誤ると「一度帰国」や「働けない期間」が発生します。卒業の3ヶ月前(12月頃)から試験合格・書類準備を始め、卒業日と入社日をシームレスに繋ぐスケジュール管理が人事の手腕になります。
Q4:シフト削減や休業時、特定技能外国人だけを休ませることは可能ですか?
A:極めて高リスクであり、推奨されません。
労働基準法上の休業手当(6割以上)の支払いは当然ですが、入管法上も「安定的・継続的な雇用」が求められます。日本人従業員と比べて合理性のないシフト削減を行うと、「支援体制不備」や「不適正な受入れ」とみなされ、次回更新の不許可や、受入れ停止処分(企業名公表)に繋がる恐れがあります。
Q5:複数店舗間での「ヘルプ」や「異動」はどの範囲まで許容されますか?
A:「同一企業内」かつ「外食業の要件を満たす店舗」であれば可能です。
ただし、雇用契約書上の就業場所に記載がない店舗へ恒常的に異動させる場合は、契約書の巻き直しや、入管への随時届出(変更後14日以内)が必要です。手続きを怠ったままの異動は、届出義務違反となり、罰則の対象になりますので、人事異動と入管届出はセットで運用してください。
Q6:現場が忙しい際、デリバリーや皿洗い「専従」になっても問題ないですか?
A:「専従」が常態化すると違法(資格外活動)となるリスクがあります。
特定技能外食業は「調理・接客・店舗管理」を幅広く行うことが前提です。デリバリーや皿洗いはあくまで「付随業務」として認められています。「一日中バイクに乗っている」「一日中洗い場から出ない」状態が数ヶ月続くと、更新審査で業務内容の不整合を指摘される可能性があります。シフト表や業務日誌で、調理や接客も行っている証拠を残してください。
Q7:本人が突然「辞めたい」と言い出した場合、引き留める法的拘束力はありますか?
A:ありません。日本人同様、退職の自由(民法)が優先されます。
特定技能は「転職可能な在留資格」です。企業側が損害賠償や違約金(帰国費用の請求など)を設定することは入管法で厳しく禁止されており、発覚すれば受入れ機関の認定取り消しになります。離職を防ぐには、給与だけでなく、キャリアパス(2号への昇格や店長登用)の提示や、住環境のサポートなど、ソフト面でのリテンション施策が必須です。
Q8:特定技能2号(無期限・家族帯同可)への昇格要件と、企業側のメリットは?
A:要件は「外食業特定技能2号技能測定試験の合格」と「実務経験(管理業務など)」です。
企業側のメリットは、①ビザ更新制限がなくなり永続雇用が可能になる、②支援義務(定期報告や生活支援)が大幅に緩和される、③熟練リーダーとして育成できる点です。2026年現在、1号から2号への切り替えを人事制度に組み込み、長期的な幹部候補として育成する企業が増えています。
Q9:四半期ごとの「定期届出」を忘れた場合、どのようなペナルティがありますか?
A:次回のビザ更新が不許可になる、または受入れ機関としての取消処分を受ける可能性があります。
支援実施状況や活動状況の届出は、企業の義務です。「忘れていた」は通用せず、未提出や虚偽報告は厳格に処分されます。登録支援機関に委託している場合は機関が代行しますが、自社支援の場合はカレンダーで厳密に管理し、電子届出システム等を活用して確実に履行する必要があります。
Q10:採用後に「実は借金がある」「失踪した」などのトラブルが起きたらどうすべきですか?
A:即座に入管へ「受入れ困難に係る届出」や「行方不明の届出」を提出してください。
失踪の場合、企業側に過失(賃金未払い等)がなければペナルティはありませんが、報告を放置すると「管理責任不履行」を問われます。借金トラブル等の私生活上の問題は、支援担当者が相談に乗りつつ、業務に支障が出る場合は就業規則に則り厳正に対応します。情で判断せず、法令と規則ベースで淡々と処理することが、企業を守る鉄則です。

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