2026年版:特定技能職種16分野を完全解説

特定技能の「職種(分野)」を調べている方の多くは、受け入れ企業の担当者・登録支援機関・行政書士・外国人本人(転職や分野選び)です。
本記事では、2026年時点で押さえるべき特定技能16分野の全体像、1号/2号の違い、分野ごとの業務範囲、対象外になりやすい作業、技能実習からの移行、受け入れ実務までを、一覧表と具体例でわかりやすく整理します。

管理人
「結局うちの業務は対象?」「派遣はできる?」「最新情報はどこで確認?」といった疑問を、公式情報の見方も含めて解消します。
目次

特定技能制度の概要:目的・在留資格・最新動向をまず解説

 

特定技能は、人手不足が深刻な産業分野で、一定の専門性・技能を持つ外国人材を「即戦力」として受け入れるための在留資格です。
制度理解で重要なのは、①分野(職種)ごとに従事できる業務が決まっていること、②1号と2号で在留期間や家族帯同の可否が異なること、③運用は省庁の告示・運用要領・Q&Aで更新されることです。
2024年以降の分野拡大もあり、古い「12分野」「14業種」情報のまま運用すると、対象業務の誤認や申請不備につながります。

管理人
まずは制度の目的・在留資格の枠組み・最新情報の確認手順を押さえたうえで、16分野の一覧と業務範囲を確認しましょう。

特定技能とは何か:制度の目的と人材不足への対応(外国人の就労)

特定技能の目的は、国内人材の確保が難しい産業分野において、一定水準の技能と日本語能力を持つ外国人が就労できる道を整備することです。
技能実習が「人材育成・国際貢献」を建前にしていたのに対し、特定技能は最初から「就労(労働力)」として位置づけられ、雇用契約に基づき賃金・労働時間・安全衛生など労働法令の適用を受けます。
そのため企業側は、単に採用するだけでなく、業務内容が分野の範囲内か、支援体制が整っているか、法令遵守ができているかをセットで求められます。

管理人
読者が「職種」を調べるのは、まさにこの“業務範囲の線引き”が制度の核心だからです。

在留資格「特定技能1号/特定技能2号」の基本:従事できる業務と期間

特定技能1号は、相当程度の知識・経験を要する技能を持つ人材が対象で、分野ごとに定められた業務に従事します。
在留期間は通算で上限があり、原則として家族帯同は認められません。
一方、特定技能2号は、より熟練した技能が求められ、在留期間の更新が可能で、要件を満たせば家族帯同も可能になります。
企業実務では「まず1号で受け入れ→経験を積んで2号へ」という設計が重要で、どの分野が2号対象か、移行要件(試験・実務経験)がどうなっているかを最新資料で確認する必要があります。

管理人
また、同じ分野名でも“できる作業”は細かく限定されるため、求人票や雇用契約書の業務記載も制度に合わせて整えることが欠かせません。

法務省の資料で確認する「最新」情報の見方(公式情報の確認手順)

「特定技能 職種 最新」を調べると民間記事が多く出ますが、最終的な根拠は出入国在留管理庁(法務省)と、各分野を所管する省庁の運用要領・告示・Q&Aです。
確認手順は、①出入国在留管理庁の特定技能ポータルで制度全体(在留資格・手続)を確認、②各分野の所管省庁ページで業務区分・試験・受入要件を確認、③最新の改正日・版数・更新履歴を見て情報の鮮度を担保、の順が安全です。

管理人
特に「対象業務」「付随業務」「派遣可否」「2号対象」は省庁資料で表現が異なることがあるため、申請前に必ず一次情報に当たる運用がトラブル防止になります。

【2026年版】特定技能の職種一覧表:16分野・業種の全体像(一覧)

2026年現時点で特定技能は「16分野」に整理されています。
また、分野ごとに従事できる業務・試験・受入要件が決まります。

区分 16分野(代表例)
生活・サービス系 介護/ビルクリーニング/宿泊/外食業
一次産業系 農業/漁業/林業/木材産業
インフラ・物流系 建設/航空/鉄道/自動車運送業
製造・工業系 工業製品製造業/飲食料品製造業/自動車整備/造船・舶用工業

制度上の注意点:対象外の作業・付随業務・派遣の可否をチェック

特定技能で最も多いトラブルは「業務逸脱」です。
分野の主たる業務に付随して行う軽微な作業(付随業務)は認められることがありますが、主業務と無関係な作業を恒常的にさせると対象外になり得ます。
また、派遣の可否は分野により扱いが異なり、安易に派遣スキームを組むと制度違反リスクが高まります。

管理人
受け入れ前に最低限チェックしたい観点は次のとおりです。
  • 主たる業務が分野の定義に合致しているか(現場の作業名で判断しない)
  • 対象外作業(例:事務中心、営業中心、運転資格が別途必要な業務など)を恒常的にさせない設計か
  • 付随業務は「主業務の一部として合理的」か(割合・頻度も含めて説明可能か)
  • 派遣が可能な分野か、可能でも要件(契約形態・管理体制)を満たすか

特定技能1号の職種一覧(分野別):受け入れ企業が押さえる業務内容

特定技能1号は、16分野のうち多くの分野で受け入れの中心となる在留資格です。
企業側が押さえるべきは「分野名」ではなく、現場で任せる作業が“制度上の対象業務”に入っているか、そして支援・教育・安全配慮を含めた受け入れ体制があるかです。

管理人
ここでは、需要ニーズが高い分野を中心に、業務内容のイメージと実務ポイントをまとめます。
なお、同じ分野でも所管省庁の運用要領で表現が変わるため、最終確認は必ず公式資料で行ってください。

介護:従事できる業務内容、支援、雇用の実施ポイント

介護分野では、身体介護(入浴・排せつ・食事介助等)や、これに関連する支援業務が中心になります。
一方で、医療行為に該当する行為や、介護と無関係な業務を主にさせることはできません。
受け入れ実務では、介護記録の日本語、利用者とのコミュニケーション、夜勤体制、事故防止など、現場の安全と品質に直結する教育が重要です。
また、特定技能は就労資格のため、賃金・シフト・休憩・残業管理を適正に行い、支援計画(生活オリエンテーション、相談対応等)を確実に実施する必要があります。

管理人
介護は離職要因が「言語・人間関係・業務負荷」に偏りやすいので、入社後3か月の定着支援を厚く設計すると効果等です。

特定技能の介護については、以下の関連記事を参考にしてください。

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ビルクリーニング:清掃作業の範囲と所属機関による管理

ビルクリーニング分野は、建築物内部の清掃を中心とした業務が対象で、現場では床面洗浄、ガラス清掃、衛生設備清掃などが想定されます。
注意点は、同じ「清掃」でも、建設現場の雑工や、ホテルのベッドメイク中心の業務など、分野が異なる(または対象外になり得る)ケースがあることです。
受け入れ企業(所属機関)は、作業手順書・薬剤の取り扱い・高所作業の安全教育などを整備し、誰がどの現場で何をしているかを管理できる体制が求められます。

管理人
清掃は現場が分散しやすいため、勤怠管理と指揮命令系統を明確にし、業務逸脱(別作業への流用)を防ぐ運用が重要です。

ビルクリーニングは、他分野とは違って高齢者雇用を推進している分野でもあります。
技能実習でも受入れが出来る職種ですので、これからは技能実習、特定技能の両輪で人材確保を補っていくことになります。

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建設/建設業:施工・作業の区分、受け入れの要件と計画

建設分野は、工程・職種が多岐にわたり、制度上も業務区分が細かく整理されています。
現場では、施工に関わる作業(例:型枠、鉄筋、とび、内装等)を中心に、分野で認められた範囲で従事します。
建設は安全配慮が最重要で、KY活動、保護具、資格が必要な作業の切り分け、危険作業の監督体制などが受け入れの前提になります。
また、工期に合わせて現場が変わるため、配属変更時にも「対象業務の範囲内か」を都度確認し、契約・計画と整合させることが欠かせません。

管理人
受け入れ計画では、技能評価試験の区分と、実際に任せる作業が一致しているかを最初に点検すると、申請・監査対応がスムーズです。

また、技能実習制度から移行受入れが多いため、技能実習2号から特定技能ビザへの変更が多い分野です。

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農業/林業/木材産業/漁業:耕種・畜産・木材・養殖など産業別の業務

一次産業は、季節変動と屋外作業が特徴で、業務範囲の整理と安全衛生が定着の鍵になります。
農業は耕種(栽培管理、収穫、選別等)と畜産(飼養管理、衛生、搾乳補助等)で作業が大きく異なり、求人段階でどちらが中心かを明確にする必要があります。
林業は伐採・造林・集材など危険性が高い作業が含まれるため、機械の取り扱い教育、熱中症・蜂・斜面作業などのリスク対策が不可欠です。
漁業は漁獲・養殖・加工前工程などに分かれ、船上作業の有無で必要な安全管理が変わります。

管理人
いずれも「繁忙期だけ別作業に回す」運用が起きやすいので、付随業務の範囲を超えないよう、作業割合の管理を行いましょう。

農業は、技能実習や国家戦略特区などの制度でも受け入れることが出来、いちはやく外国人材の受け入れに取り組んできた分野の1つです。
雇用形態として、他業種では認められていない労働者派遣が認められています。(他業種は直接雇用が基本)
それは、農業分野は年間を通して繁忙期、閑散期があるため、労働者に安定的に仕事を与えるために派遣を認めている傾向にあります。

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特定技能の農業

技能実習制度でも、多くの沿岸部エリアで技能実習生の受け入れがある分野です。特定技能では派遣形態での雇用が認められているため、労働力の融通、雇用・支援の一元化といった漁業現場のニーズに柔軟な対応ができることが期待されています。

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宿泊/外食業:接客・調理などの業務内容と受け入れ企業の注意点

宿泊分野は、フロント、接客、館内案内、客室関連、レストランサービスなど、宿泊サービスの提供に関わる業務が中心です。
外食業分野は、調理、接客、店舗運営に関わる作業(仕込み、盛り付け、配膳、レジ、衛生管理等)が想定されます。
注意点は、同じ飲食でも「工場での製造」は飲食料品製造業分野に寄るなど、場所と工程で分野が変わることです。
また、接客は日本語力が定着に直結するため、メニュー用語・敬語・クレーム対応のロールプレイを教育に組み込むと離職を防げます。

管理人
深夜帯や繁忙期のシフト設計、最低賃金・割増賃金の適正運用も監査で見られやすいので、労務管理を先に固めてから採用を進めるのが安全です。

新たに親切された宿泊業分野ですが、コロナ明け訪日外国人観光旅行者数の増加による人材不足が顕著になってきています。
また、技能実習制度に『宿泊業』が受入れ対象職種・作業として追加されたので、技能実習2号から特定技能1号への移行が可能となりました。
技能実習、特定技能の両輪で人材確保をしていく分野となります。

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航空/鉄道/自動車運送業:空港・車両・貨物等の作業範囲と安全管理

航空・鉄道・自動車運送業は、社会インフラとして安全が最優先され、業務範囲の線引きも「安全上の資格・教育」とセットで考える必要があります。
航空では空港地上支援(手荷物・貨物の取り扱い、機側支援など)を中心に、危険物や保安区域のルール遵守が必須です。
鉄道では車両・施設の保守、駅業務の一部など、区分に応じた安全教育と手順遵守が求められます。
自動車運送業は、運行に関わる業務が含まれるため、免許要件、労働時間規制、点呼・安全運転管理など、一般の製造・サービス分野より管理項目が増えます。

管理人
受け入れ企業は、教育記録・手順書・ヒヤリハット共有などを整備し、「誰が何をできるか」を可視化して配置することが重要です。

制度開始から令和10年度末までの5年間における、自動車運送業分野での特定技能外国人の受入れ上限は24,500人です。
いよいよ始まる外国人ドライバー、日本での運転免許の取得・外国取得免許の切替えなど、他職種とは全く異なるスキームでの受入れが必要となるほか、その他要件も含め、現在分かっている範囲で分かりやすく解説します。

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製造業・工業分野の職種:工業製品/電子/電気/機械/金属/食品まで

製造・工業系は、特定技能の中でも受け入れ人数が多く、現場の作業が細分化されている分、業務逸脱が起きやすい領域です。
ポイントは、①ライン作業のどの工程を任せるか、②保守・点検など“技能の熟練度”が必要な作業をどう切り分けるか、③品質・安全・衛生の教育をどこまで標準化できるか、の3点です。
また、分野名が似ていても、工業製品製造業、飲食料品製造業、自動車整備、造船・舶用工業などで所管や試験が異なります。

管理人
採用前に「自社の工場はどの分野で申請するのが適切か」を整理し、工程表と紐づけて説明できるようにしておくと、申請・監査対応が安定します。

各都道府県で働き口が多いことで地域の雇用を創出して促している、我々国民の生活には切っても切れない分野です。

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工業(製造)で任される業務:製造・加工・組立・検査の基本

工業(製造)系で中心となるのは、製造、加工、組立、検査、梱包などの工程作業です。
特定技能では「一定の専門性・技能」が前提のため、単純作業の繰り返しに見える工程でも、品質基準の理解、測定器の使用、手順遵守、不良対応などを含めて“技能”として説明できる設計が重要です。
受け入れ企業は、作業標準書(写真付きが望ましい)、品質不良の判断基準、5S、安全教育(挟まれ・切創・感電等)を整備し、教育→OJT→単独作業許可の流れを作ると定着しやすくなります。

管理人
また、工程変更や配置転換が多い工場ほど、対象業務の範囲内かを都度確認し、記録を残す運用がリスク管理になります。

産業機械/機械:保守・点検・整備などの業務内容

機械系の業務では、組立や加工に加えて、設備や機械の保守・点検・整備に関わる作業が論点になります。
保守点検は安全と品質に直結する一方、資格や社内認定が必要な作業も多く、未経験者にいきなり任せると事故リスクが高まります。
そのため、特定技能人材に任せる範囲を「日常点検」「部品交換の補助」「分解整備の補助」など段階的に設計し、監督者の配置と教育記録をセットで整えることが重要です。

管理人
また、設備メーカーの保守契約や外注範囲との切り分けも行い、現場で“何でも屋”化しないように業務定義を明確にしておくと、制度上の説明もしやすくなります。

電子/電気:電子機器・配線・製品工程に関わる作業の整理

電子・電気系は、基板実装、配線、組立、検査など、細かな工程が多い分野です。
現場では、はんだ付け、圧着、配線取り回し、通電検査、外観検査などが想定されますが、感電・静電気(ESD)・火災リスクがあるため、教育と作業環境の整備が欠かせません。
特定技能の運用では、工程名だけでなく「どの製品のどの工程か」「品質基準は何か」を説明できるようにしておくと、対象業務の整理がしやすくなります。

管理人
また、設計・開発・高度な技術者業務は別の在留資格領域になり得るため、現場の役割分担(技能職/技術職)を明確にし、職務記述書に落とし込むことが重要です。

金属:金属加工・溶接などの技能と試験の考え方

金属分野では、切断、曲げ、プレス、旋盤、溶接、研磨など、加工技能が中心になります。
溶接は特に安全・品質要求が高く、材料や姿勢、溶接方法で難易度が変わるため、社内で任せる範囲を明確にし、技能評価(社内試験や指導員のチェック)を行うと運用が安定します。
また、火気使用、粉じん、騒音、重量物などのリスクがあるため、保護具の着用徹底、換気、作業姿勢、玉掛け等の資格作業の切り分けが重要です。

管理人
試験対策としては、用語の日本語(工具名・欠陥名)と、品質不良の見分け方を重点的に教育すると、現場の即戦力化が早まります。

食品・食料品製造:衛生管理、食品の製造工程、工場での従事範囲

飲食料品製造業分野は、食品工場の製造工程(原料処理、加熱、充填、包装、検品など)に従事するイメージです。
最大のポイントは衛生管理で、手洗い、異物混入防止、温度管理、アレルゲン管理、作業区域の区分など、ルールを守れる仕組みが必要です。
外国人材にとっては、衛生ルールが“文化差”で理解しづらいことがあるため、ピクトグラム、動画、母語補助を使った教育が効果的です。

管理人
また、工場内でも「清掃」「運搬」「事務」など周辺業務が多いので、主たる業務が製造工程であること、付随業務が過度にならないことを工程表で管理すると、制度上の説明がしやすくなります。

どれだけ機械化(IT化)が進化しても対応しきれない部分(人の手作業や目視確認作業など)、人でしか対応できない工程がある分野でもあります。

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特定技能 飲食料品製造

自動車(製造・整備):部品・車両・整備業務の対象と注意点

自動車領域は、工場での製造工程と、整備工場での整備業務で論点が分かれます。
特定技能の「自動車整備」では、点検・整備・部品交換など、整備士の補助を含む実務が中心になり、工具の扱い、安全管理、作業記録の正確さが求められます。
一方、製造ラインの作業は工業製品製造業など別分野で整理されることがあるため、「自社は整備なのか製造なのか」を最初に切り分けることが重要です。

管理人
注意点として、法令上の資格や社内認定が必要な作業を無資格で行わせないこと、試運転や公道走行が絡む場合の要件確認、顧客対応を任せる場合の日本語力の見極めが挙げられます。

若者のクルマ離れや整備要員の平均年齢が上昇している、極めて人材が不足している分野です。
これからは技能実習、特定技能の両輪で人材確保を補っていくことになります。

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造船・舶用(船用)分野:造船/舶用工業の業務と受け入れ実務

造船・舶用工業分野は、製造業の中でも大型構造物・重量物・火気作業が多く、安全と品質の管理が特に重要です。
造船(船体)と舶用(機関・設備)で工程や必要技能が異なるため、受け入れ企業は「どの工程で、どの技能を、どの監督体制で」任せるかを明確にする必要があります。
また、協力会社が多い現場では、指揮命令系統が曖昧になりやすく、所属機関としての管理責任を果たせる体制(教育、勤怠、配置、相談窓口)を整えることが欠かせません。

管理人
以下で造船・舶用それぞれの業務イメージと、現場管理の要点を整理します。

造船:工業製品としての造船作業、工程別の業務内容

造船では、鋼材の加工、組立、溶接、塗装、艤装など、船体を作り上げる工程に関わる作業が中心になります。
工程が長く、屋外・高所・狭所・火気作業が混在するため、作業手順の標準化と、危険ポイントの教育が不可欠です。
特定技能人材に任せる場合は、いきなり危険度の高い工程に投入するのではなく、材料準備や補助作業から段階的に技能を積ませ、監督者の下で作業範囲を広げる設計が現実的です。

管理人
また、工程名が同じでも現場ごとにやり方が違うことがあるため、現場移動時の再教育(ルール・危険箇所・避難経路)を必ず実施し、記録を残すと監査対応にも有効です。

舶用(船用):舶用機関・設備の製造や整備、対象業務の確認

舶用(船用)では、エンジンやポンプ、配管、電装など、船に搭載される機関・設備の製造や整備に関わる作業が想定されます。
機械・電気・配管が絡むため、図面の読み方、トルク管理、漏れ検査、通電検査など、品質に直結するポイントを教育で押さえる必要があります。
一方で、設計変更の判断や高度な技術者業務は別領域になり得るため、特定技能として任せる範囲(組立、加工、検査、整備補助など)を職務として明確化することが重要です。

管理人
また、現場では他分野(機械、電気、金属)と作業が似ることがあるため、分野の定義と自社工程の対応関係を表にしておくと、申請時の説明がしやすくなります。

受入れエリアは港運業が多い瀬戸内海に集中しています。島国である日本にとって生命線でもある造船・舶用工業は、労働集約型産業として地域の経済・雇用にも貢献している非常に重要な産業です。

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安全・品質・現場管理:企業が整えるべき実施体制

造船・舶用は、事故が重大化しやすい分、受け入れ企業の管理体制が問われます。
具体的には、安全教育(火気・高所・酸欠・重量物)、品質教育(溶接欠陥、塗膜、締結管理)、そして現場の指揮命令系統の明確化が三本柱です。
特定技能人材は日本語の理解に個人差があるため、危険表示の多言語化、指差呼称、写真付き手順書、通訳・翻訳の活用など、伝達ミスを前提にした仕組みが必要です。

管理人
さらに、協力会社・多重下請け構造の現場では、所属機関として「誰が教育し、誰が評価し、誰が相談を受けるか」を文書化し、勤怠・配置・作業内容を追える状態にしておくことが、制度面でも労務面でも重要になります。

特定技能2号で広がる分野:1号との違い、要件、移行の手続き

特定技能2号は、1号より熟練した技能を前提に、より安定的に就労できる在留資格です。
企業にとっては、育成した人材が長期的に戦力化しやすく、本人にとっては在留の安定や家族帯同の可能性が広がる点が大きなメリットです。
ただし、2号は分野が限定され、移行には試験や実務経験などの要件が設定されます。

管理人
「うちの分野は2号対象か」「いつから移行準備を始めるべきか」を把握し、1号の受け入れ段階からキャリアパスとして設計しておくと、離職防止にもつながります。

特定技能2号の特徴:在留資格上のメリットと従事できる業務

2号の特徴は、熟練技能を前提に、より幅広い業務や責任ある役割を担える設計になっている点です。
在留期間の更新が可能で、要件を満たせば家族帯同が認められるため、生活基盤が安定しやすく、長期雇用に向きます。
一方で、2号だからといって何でもできるわけではなく、分野ごとの業務範囲や、現場での役割(指導、工程管理の一部など)の位置づけは、所管省庁の資料に沿って整理する必要があります。

管理人
企業側は、2号候補者に対して、技能の熟練度を高めるOJT、評価制度、賃金テーブル、リーダー教育を用意し、「2号に上がると待遇と責任がどう変わるか」を見える化すると定着に効果があります。

1号→2号の移行:必要な試験、合格、実務経験、申請の流れ

1号から2号への移行は、一般に「分野ごとに定められた試験の合格」や「一定の実務経験」が軸になります。
実務では、①候補者の業務実績(どの工程をどれだけ担当したか)を記録、②試験区分と現場業務の一致を確認、③受験計画(学習時間、用語教育、模擬試験)を作成、④合格後に在留資格変更等の申請、という流れで進めるとスムーズです。

管理人
注意点は、日々の配置転換で業務が散らばると「熟練技能の実績」を説明しづらくなることです。
2号移行を見据えるなら、1号の段階から“核となる工程”を決め、段階的に難易度を上げる育成計画を作るのが現実的です。

対象分野の最新状況:拡大・追加の可能性と確認すべき資料

2号の対象分野は制度改正で見直されることがあり、将来的な拡大・追加の可能性も議論されます。
そのため、企業は「今は対象外だから関係ない」と切り捨てず、採用戦略として定期的に最新情報を確認することが重要です。
確認すべき資料は、出入国在留管理庁の制度ページ、各分野所管省庁の運用要領・Q&A、そして改正の公表資料(検討会資料や告示改正)です。

管理人
実務的には、年1回以上、採用計画の見直し時期に「分野の追加」「試験の変更」「受入要件の変更」がないかを点検し、求人票・契約書・支援計画のテンプレートを更新する運用が安全です。

技能実習から特定技能へ:移行できる職種・できない職種と違い

技能実習から特定技能への移行は、現場経験を活かして即戦力化しやすい一方で、「職種・作業の一致」や「手続の段取り」でつまずきやすい領域です。
特に、技能実習の職種名と、特定技能の分野名が似ていても、制度上の対象業務が一致しないケースがあります。
また、技能実習は監理団体が関与するのに対し、特定技能は所属機関(受入企業)と登録支援機関の役割が中心になり、支援義務や雇用管理の考え方も変わります。

管理人
ここでは、制度の違いを比較し、移行実務のポイントと、現場で起きやすいミスマッチの防止策を整理します。

技能実習と特定技能制度の違い:目的・雇用形態・支援の比較

両制度は似て見えますが、目的と設計が異なります。
技能実習は技能移転を掲げ、特定技能は人手不足分野での就労を目的とします。
そのため、特定技能では業務範囲の適合性と、支援(生活オリエンテーション、相談、行政手続補助等)の実施がより重要になります。

管理人
違いを整理すると、移行時に「何を作り直すべきか」(契約、支援計画、社内体制)が見えやすくなります。
項目 技能実習 特定技能
制度目的 技能移転・人材育成(建付け) 人手不足分野での就労(即戦力)
中心となる管理主体 監理団体+実習実施者 所属機関(受入企業)+登録支援機関
業務範囲 実習計画に基づく 分野ごとの対象業務に限定
支援 制度枠組みによる 1号は支援計画に基づく支援が重要

移行の実務:職種一致の考え方、必要書類、手続きの注意点

移行実務で最初にやるべきは「技能実習で行っていた作業」と「特定技能で従事予定の業務」が一致しているかの確認です。
一致の判断は、現場の呼び名ではなく、制度上の職種・作業区分・業務区分で行います。
次に、雇用条件(賃金、所定労働時間、業務内容、勤務地)を特定技能の前提に合わせ、支援計画(自社実施か委託か)を整備します。
書類は申請類型で変わりますが、共通して「業務内容の説明」「雇用条件の適正」「支援体制の整備」を示す資料が重要です。

管理人
注意点として、在留期限ギリギリの申請、転職を伴う場合の手続遅れ、業務記載が曖昧な契約書は不許可・追加資料の原因になりやすいので、余裕を持ったスケジュールで進めましょう。

現場で起きやすいミスマッチ:業務内容のズレと防止策

制度面では、対象業務から外れた作業をさせると業務逸脱になり、企業・本人双方にリスクが生じます。
防止策は、①求人票に工程・作業例を具体的に書く、②入社前に職場見学や動画で業務を見せる、③入社後1か月の教育計画を作り、できる作業を段階認定する、④相談窓口を機能させ早期に不満を吸い上げる、の4点が有効です。

管理人
特に製造・建設・清掃は“現場都合で作業が変わる”ため、配置転換のルール(対象業務内に限る、事前説明、記録)を社内で決めておくとトラブルを減らせます。

受け入れ企業・所属機関がやること:採用、支援、雇用管理の実務

特定技能の受け入れは、採用できれば終わりではなく、支援・雇用管理・業務適合の継続運用が本番です。
所属機関(受け入れ企業)は、適正な雇用条件、業務内容の適合、支援計画の実施(または委託管理)、そして法令遵守を求められます。
現場では、言語・文化差による事故や労務トラブルを防ぐため、教育とコミュニケーション設計が重要です。

管理人
ここでは、採用の進め方、登録支援機関の使い方、派遣の注意点、リスク管理を実務目線で整理します。

採用の進め方:人材要件、面接、契約、就労開始までの計画

採用は「分野の適合」と「定着」を同時に満たす設計が必要です。
まず人材要件として、任せる工程に必要な技能水準、日本語レベル(安全指示が理解できるか)、夜勤や繁忙期対応の可否を明確にします。
面接では、経験の有無だけでなく、作業動画を見せて理解度を確認し、ミスマッチを減らすのが効果的です。
契約段階では、業務内容を分野の対象業務に沿って具体化し、賃金・手当・残業・休日・勤務地を明確にします。

管理人
就労開始までに、入社後教育(安全・品質・衛生・日本語用語)と、支援(住居、行政手続、生活ルール)をスケジュール化しておくと、初期離職を大きく減らせます。

所属機関/登録支援機関の役割:支援の範囲と委託のポイント

所属機関は、特定技能1号の支援計画に基づく支援を適切に実施する責任があります。
自社で実施することもできますが、体制が難しい場合は登録支援機関へ委託するのが一般的です。
委託のポイントは、「丸投げ」ではなく、支援の実施状況を所属機関が把握できる運用にすることです。
例えば、定期面談の記録共有、相談内容のエスカレーションルール、転職・退職兆候の早期共有などを契約で明確にすると、トラブルを未然に防げます。

管理人
また、現場の業務逸脱は支援機関だけでは防げないため、所属機関側で職務定義・配置管理・教育を行い、支援は生活面と定着面を補完する、という役割分担が現実的です。

派遣の取り扱い:可能な分野・不可のケースと制度上の注意

特定技能の派遣は、分野によって可否や要件が異なり、誤ると制度違反になり得ます。
そのため「人手が足りない現場にとりあえず派遣する」という発想は危険で、必ず分野の運用要領で派遣の扱いを確認してください。
派遣が想定される場合でも、指揮命令関係、就労場所の管理、業務内容の適合、支援の実施主体など、確認項目が増えます。

管理人
実務では、派遣スキームを検討する前に、①雇用形態(直接雇用で足りるか)、②勤務地変更の頻度、③対象業務の一貫性、④勤怠・安全教育の管理主体、を整理し、制度上の説明ができる形にしてから進めるのが安全です。

法令遵守とリスク管理:在留資格・業務逸脱・労務トラブルの予防

リスク管理の中心は、在留資格の適合(業務範囲・雇用条件)と、労務トラブルの予防です。
業務逸脱は、本人の在留にも影響し得るため、現場任せにせず、職務記述書・工程表・配置記録で管理することが重要です。
労務面では、最低賃金、割増賃金、休憩、36協定、安全衛生、ハラスメント対応など、通常の日本人雇用と同等以上に丁寧な運用が求められます。

管理人
また、言語の壁で「説明したつもり」が起きやすいので、重要事項は多言語化し、署名・理解度テスト・教育記録で証跡を残すと、紛争予防と監査対応の両方に有効です。

よくある質問(FAQ):職種一覧の見方・最新の確認・対象業務の判断

最後に、「特定技能 職種」で検索する方が特につまずきやすいポイントをFAQ形式で整理します。
多くの疑問は、①最新情報の参照先が分からない、②対象業務の線引きが難しい、③分野拡大で自社にどう影響するか読めない、の3つに集約されます。

管理人
ここを押さえると、ネット上の古い情報に振り回されず、申請・採用・現場運用を安定させやすくなります。

「特定技能 職種一覧 最新」はどこで確認?法務省等の公式情報の探し方

最新の根拠は、出入国在留管理庁(法務省)と各分野所管省庁の公式資料です。
民間サイトの一覧は便利ですが、更新日が古いと分野追加や要件変更を反映していないことがあります。
探し方としては、①出入国在留管理庁の「特定技能」ページで制度全体と手続を確認、②自社分野の所管省庁ページで運用要領・Q&A・試験情報を確認、③資料の更新日(改正日)を必ず見る、の順が確実です。

管理人
社内では、参照したURLと確認日を採用稟議や申請ファイルに残す運用にすると、「当時の最新に基づいた」説明ができ、監査対応にも役立ちます。

対象か迷う作業がある:業務の線引き(従事可/不可)をどう判断する?

迷ったときは、作業名の印象ではなく「分野の定義」「業務区分」「主たる業務性(中心かどうか)」で判断します。
具体的には、①その作業が分野資料に例示・定義されているか、②主たる業務として継続的に行うのか、③付随業務として合理的な範囲か、④資格が必要な独占業務に触れていないか、を確認します。
判断が難しい場合は、作業手順書や工程表を作り、どの工程が何%かを可視化すると整理しやすくなります。

管理人
それでも不安が残る場合は、所管省庁のQ&Aや相談窓口、専門家(行政書士等)に一次情報ベースで照会し、回答や根拠を記録しておくのが安全です。

分野追加・拡大で何が変わる?企業の受け入れ戦略と活用方法

分野追加・拡大が起きると、採用可能な業務が増えるだけでなく、競合他社も同じ市場で採用を強化するため、人材獲得競争が激しくなります。
企業戦略としては、①自社業務がどの分野に最も適合するかを再点検し、申請の説明が通る分野で採用する、②1号→2号のキャリアパスを提示して定着率を上げる、③教育(日本語・安全・品質)を標準化して早期戦力化する、の3点が効果的です。

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また、分野拡大は制度運用の変更(試験区分、要件、派遣の扱い等)を伴うことがあるため、採用担当・現場・人事労務・支援機関で情報共有し、テンプレート(求人票、契約書、教育計画)を更新する体制を作ると、変化に強くなります。

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