現在特定技能で受入れが出来る業種は12分野となります。当初の14業種から素形材・産業機械・電気電子情報関連を1つに統合して製造業とした為、12分野となりました。
特定技能では、技能実習制度の85職種・156作業一覧で受入れ出来なかった職種があります。
よって、特定技能の12分野で広範囲にわたって外国人材の受入れが出来るようになりました。
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【特定技能12分野と従事する業務一覧表】
特定産業分野 | 分野所管 行政機関 | 受入れ見込数 向こう5年間 | 雇用 形態 | 従事する業務 | |
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1 | 介護 | 厚生労働省 | 50,900人 | 直接 | ・ 身体介護等(利用者の心身の状況に応じた入浴,食事,排せつの介助等)のほか, これに付随する支援業務(レクリエーションの実施,機能訓練の補助等) (注)訪問系サービスは対象外 |
2 | ビルクリーニング | 20,000人 | 直接 | ・建築物内部の清掃 〔1試験区分〕 | |
3 | 素形材・産業機械・電気・電子情報関連産業 | 経済産業省 | 49,750人 | 直接 | ・鋳造・金属プレス加工・仕上げ・溶接・鍛造 ・工場板金・機械検査・ダイカスト・めっき・機械保全 ・機械加工・アルミニウム陽極酸化処理・塗装 〔13 試験区分〕 ・鋳造・塗装・仕上げ・電気機器組立て・溶接 ・鍛造・鉄工・機械検査・プリント配線板製造 ・工業包装・ダイカスト・工場板金・機械保全 ・プラスチック成形・機械加工・めっき ・電子機器組立て・金属プレス加工 〔18 試験区分〕 ・機械加工・仕上げ・プリント配線板製造 ・工業包装・金属プレス加工・機械保全 ・プラスチック成形・工場板金・電子機器組立て ・塗装・めっき・電気機器組立て・溶接〔13 試験区分〕 |
6 | 建設業 | 国土交通省 | 34,000人 | 直接 | ・型枠施工・土工・内装仕上げ/表装・左官 ・屋根ふき・コンクリート圧送・電気通信 ・トンネル推進工・鉄筋施工・建設機械施工 ・鉄筋継手 〔11 試験区分〕 |
7 | 造船・舶用業 | 11,000人 | 直接 | ・溶接 ・仕上げ・塗装 ・機械加工・鉄工 ・電気機器組立て 〔6試験区分〕 |
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8 | 自動車整備業 | 6,500人 | 直接 | ・自動車の日常点検整備,定期点検整備,分解整備 〔1試験区分〕 | |
9 | 航空業 | 1,300人 | 直接 | ・空港グランドハンドリング(地上走行支援業務,手荷物・貨物取扱業務等) ・航空機整備(機体,装備品等の整備業務等)〔2試験区分〕 |
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10 | 宿泊業 | 11,200人 | 直接 | ・フロント,企画・広報,接客, レストランサービス等の宿泊サービスの提供 〔1試験区分〕 |
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11 | 農業 | 農林水産省 | 36,500人 | 直接 派遣 |
・耕種農業全般(栽培管理,農産物の集出荷・選別等) ・畜産農業全般(飼養管理,畜産物の集出荷・選別等)〔2試験区分〕 |
12 | 漁業 | 6,300人 | 直接 派遣 |
・漁業(漁具の製作・補修,水産動植物の探索,漁具・漁労機械の操作, 水産動植物の採捕,漁獲物の処理・保蔵,安全衛生の確保等) ・養殖業(養殖資材の製作・補修・管理,養殖水産動植物の育成管理 ・収獲(穫)・処理,安全 衛生の確保等) 〔2試験区分〕 |
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13 | 飲食料品製造業 | 87,200人 | 直接 | ・飲食料品製造業全般(飲食料品(酒類を除く)の製造・加工,安全衛生) 〔1試験区分〕 | |
14 | 外食業 | 30,500人 | 直接 | ・外食業全般(飲食物調理,接客,店舗管理) 〔1試験区分〕 |
特定技能の12分野での受入れ見込数(5年間の最大値)の合計:345,150人となっています。
特定技能制度が施行されて、4年が経ちました。約3年のコロナ禍を経て現在(2023年6月末)では、1号特定技能外国人の数は 173,089人となっています。当初の目標であった受入れ見込み人数の5割以上となりました。
1.介護業
日本の2025年介護問題があるので、受入れ見込み人数(約5万人)は多目に設定されています。また、EPA、留学生、技能実習制度、特定技能の4方向で人材確保が出来る分野となります。
介護施設側からの要望が多い訪問サービスでは受入れが出来ません。しかし、いずれは受入れ出来る可能性が高いです。
介護分野の1号特定技能外国人を受け入れる対象施設については、こちら
また、特定技能2号になる事が出来ません。最大5年間の就労後は、介護福祉士の資格を取得して介護ビザに切り替える事になります。
特定技能の介護については、以下の関連記事を参考にしてください。
どの業界も人手不足ですが、極めて深刻な介護分野について説明します。このページでは、将来的に外国人受入れ制度として活用される「特定技能」の概要を解読いたします。 管理人 介護問題が世間を騒がせてから数年経ちますが、本格的に[…]
2.ビルクリーニング業
令和5年6月末時点での特定技能ビルクリーニング就労人数は、2,728人です。また、受入れ国籍で多いのはベトナム人で1,377人です。約半分以上となっています。日本国内エリアでは、東京(498人)、千葉県(458人)、大阪府(352人)の順位となっています。
ビルクリーニングは、他分野とは違って高齢者雇用を推進している分野でもあります。
技能実習でも受入れが出来る職種ですので、これからは技能実習、特定技能の両輪で人材確保を補っていくことになります。
本文は、特定技能における「ビルクリーニング」分野について、できるだけ分かりやすく解読したものとなります。 管理人 特定技能の業種「ビルクリーニング」は、他の業種とは違って高齢者雇用を推進している分野です。公益社団法人全国ビル[…]
3.製造業(素形材・産業機械・電気・電子情報関連産業)
令和5年6月末時点での特定技能製造業の就労人数は、35,641人です。また、受入れ国籍で多いのはベトナム人で23,072人です。約8割近くとなっています。日本国内エリアでは、愛知県(5,491人)、大阪府(2,675人)、茨城県(2,137人)の順位となっています。
日本の製造業は、広大な工場エリアが必要なため、都市部から少し離れたエリアに集中します。愛知県にとっては、トヨタ関連の製造業により外国人材の受入れが進んでいます。
また、各都道府県で働き口が多いことで地域の雇用を創出して促している、我々国民の生活には切っても切れない分野です。
本文は、特定技能における「素形材産業」分野について、できるだけ分かりやすく解説したものとなります。 まず初めに素形材産業とは、素材に熱や力を加えることで複雑な形状や高い強度を持つ金属部品を製造・供給する産業です。 管理人 […]
4.建設業
令和5年6月末時点での特定技能建設業就労人数は、18,429人です。また、受入れ国籍で多いのはベトナム人で12,613人です。約7割以上となっています。日本国内エリアでは、埼玉県(1,941人)、神奈川県(1,753人)、東京府(1,739人)の順位となっています。都市部の開発などで関東圏エリアに集中しますが、全国的に見ても万遍なく受入れが出来ている分野でもあります。
また、技能実習制度から移行受入れが多いため、技能実習2号から特定技能ビザへの変更が多い分野です。
特定技能の建設業で外国人を受け入れるには、以下の対象職種18職種からとなります。 特定技能の建設業18職種 ・型枠施工 ・左官 ・コンクリート圧送 ・トンネル推進工 ・建設機械施工 ・土工 ・屋根ふき ・電気通信 […]
5.造船・舶用業
令和5年6月末時点での特定技能造船・舶用業就労人数は、6,377人です。また、受入れ国籍で多いのはフィリピン人で3,526人です。約半数以上となっています。日本国内エリアでは、広島県(2,039人)、愛媛県(1,172人)、香川県(747人)の順位となっています。
受入れエリアは港運業が多い瀬戸内海に集中しています。島国である日本にとって生命線でもある造船・舶用工業は、労働集約型産業として地域の経済・雇用にも貢献している非常に重要な産業です。
本文は、特定技能における「造船・舶用工業」分野について、できるだけ分かりやすく解読したものとなります。 管理人 特定技能の業種「造船・舶用工業」は、他の業種と比べて地方での人材不足が極めて高い分野です。 特に港運業が多い瀬[…]
6.自動車整備業
令和5年6月末時点での特定技能自動車整備業就労人数は、2,210人です。また、受入れ国籍で多いのはベトナム人で1,048人です。約半数近くとなっています。日本国内エリアでは、愛知県(187人)、埼玉県(150人)、千葉県(143人)の順位となっています。
若者のクルマ離れや整備要員の平均年齢が上昇している、極めて人材が不足している分野です。
これからは技能実習、特定技能の両輪で人材確保を補っていくことになります。
本文は、特定技能における「自動車整備」分野について、できるだけ分かりやすく解読したものとなります。 管理人 特定技能の業種「自動車整備」は、若者のクルマ離れや整備要員の平均年齢が上昇している、極めて人材が不足している分野です[…]
7.航空業
令和5年6月末時点での特定技能航空業就労人数は、342人です。また、受入れ国籍で多いのはフィリピン人で215人です。約7割近くとなっています。日本国内エリアでは、千葉県(143人)、神奈川県(109人)、東京都(105人)の順位となっています。
コロナ禍が明けてからは、訪日外国人観光旅行者の増加により、国際線旅客数や着陸回数が伸長しています。
グローバルに経済社会活動をするためや、国民の生活の一部として機能しているため、人材確保が必須の分野でもあります。
本文は、特定技能における「航空」分野について、できるだけ分かりやすく解読したものとなります。 管理人 特定技能の業種「航空」は、近年の訪日外国人観光旅行者の増加やLCC(格安航空会社)により、国際線旅客数や着陸回数が伸長して[…]
8.宿泊業
令和5年6月末時点での特定技能宿泊業就労人数は、293人です。また、受入れ国籍で多いのはベトナム人で115人です。約4割近くとなっています。日本国内エリアでは、岐阜県(36人)、静岡県(20人)、北海道(19人)の順位となっています。
コロナ明けの観光業は通常通りに戻ってきてます。宿泊業は、コロナ明け需要があると思われていましたが、なかなか受入れ人数が増えていません。そんな中でも岐阜県、静岡県、北海道で受入れ人数が多い結果となっています。
新たに親切された宿泊業分野ですが、コロナ明け訪日外国人観光旅行者数の増加による人材不足が顕著になってきています。
また、技能実習制度に『宿泊業』が受入れ対象職種・作業として追加されたので、技能実習2号から特定技能1号への移行が可能となりました。
これから技能実習、特定技能の両輪で人材確保をしていく分野となります。
本文は、特定技能における「宿泊」分野について、できるだけ分かりやすく解読したものとなります。 管理人 新しく追加された業種「宿泊分野」は、近年外国人旅行者の増加に伴い都市部、地方のホテル・旅館へ宿泊する外国人観光客をもてなす[…]
9.農業
令和5年6月末時点での特定技能農業就労人数は、20,882人です。また、受入れ国籍で多いのはベトナム人で7,787人、インドネシア人で5,330人、フィリピン人で2,255人です。日本国内エリアでは、茨城県(2,916人)、北海道(2,253人)、長野県(1,792人)の順位となっています。
技能実習や国家戦略特区などの制度でも受け入れることが出来、いちはやく外国人材の受け入れに取り組んできた分野の1つです。
雇用形態として、他業種では認められていない労働者派遣が認められています。(他業種は直接雇用が基本)
それは、農業分野は年間を通して繁忙期、閑散期があるため、労働者に安定的に仕事を与えるために派遣を認めている傾向にあります。
日本の農業は、高齢化に拍車がかかり次世代の後継者がいない問題から人手不足が深刻化しています。このような観点から特定技能の農業分野で外国人材を受入れ出来るようになりました。 管理人 農業分野は、技能実習や国家戦略特区などの制度[…]
10.漁業
令和5年6月末時点での特定技能漁業就労人数は、2,148人です。また、受入れ国籍で多いのはインドネシア人で1,694人です。日本国内エリアでは、北海道(484人)、広島県(366人)、宮城県(130人)の順位となっています。
技能実習制度でも、多くの沿岸部エリアで技能実習生の受け入れがある分野です。特定技能では派遣形態での雇用が認められているため、労働力の融通、雇用・支援の一元化といった漁業現場のニーズに柔軟な対応ができることが期待されています。
本文は、特定技能における「漁業」分野について、できるだけ分かりやすく解読したものとなります。 管理人 特定技能の業種「漁業」は、ここ約20年ほどの間に就業者が概ね半減(27万人→15万人)している、極めて深刻な人材不足の分野[…]
11.飲食料品製造業
令和5年6月末時点での特定技能飲食料品製造業就労人数は、53,282人です。また、受入れ国籍で多いのはベトナム人で37,828人です。日本国内エリアでは、埼玉県(4,384人)、千葉県(4,297人)、愛知県(3,830人)の順位となっています。
都市部と地方での従業者数の比率も大差がなく、全国的に平均的な雇用と生産を支えている産業です。
コロナ禍では、一番伸びた分野でもあります。また、技能実習生2号から特定技能への移行が多く人気の職種です。
どれだけ機械化(IT化)が進化しても対応しきれない部分(人の手作業や目視確認作業など)、人でしか対応できない工程がある分野でもあります。
本文は、特定技能における「飲食料品製造業」分野について、できるだけ分かりやすく解読したものとなります。 管理人 特定技能の業種「飲食料品製造業」は、事業所数と従業者数が製造業の中では一番多い分野です。 都市部と地方での従業[…]
12.外食業
令和5年6月末時点での特定技能外食業就労人数は、8,842人です。また、受入れ国籍で多いのはベトナム人で5,098人です。日本国内エリアでは、東京都(2,407人)、大阪府(900人)、愛知県(820人)の順位となっています。
新たに親切された外食分野ですが、他業種と比べ離職率が極めて高い分野となります。
注目されていた「コンビニ業種」は見送られることになりましたが、今後の外食業分野の展開としてコンビニ業種の受け入れは、避けては通れない課題となります。
宿泊業と関連して、訪日外国人観光旅行者数の増加により、地方などの外食業が人材不足となっています。
人材不足が顕著になっている飲食業界では、2019年4月から特定技能の外食分野で外国人材を受入れ出来るようになりました。 特定技能は、日本国内の飲食サービス業において、一定の専門性や技能を有する外国人労働者を受け入れるための制度です。 フ[…]